僕は娘に対して嫁さんからよく「
過保護」だと言われますが、僕自身はたくさんの兄弟の中で育ったのでとても過保護の環境ではありませんでした。兄達と野焼きをやって
火が消えなくなり、眉毛を焦がして大慌てした事もあります。夏休みも連日川やプールに泳ぎに行きました。川は危ないので兄や近所の子供達と一緒でした。監視員もいたのですが、それでも毎年のように子供が水死していました。3~4年生の時同級生が亡くなって、それでしばらく川へ行くのが怖かったのを覚えています。もし、現在近くに川があっても小学時代の娘を子供同士で川に行かせる勇気はなかったでしょう。幼稚園の時からスイミングクラブに通わせたので学校のプールだったらなんとかOKなのですが、水泳部だった僕でも川では思いがけない目にあった事があります。どうしてもと言うならついて行ったでしょう。毎年夏休みは子供の水難事故のニュースが連日のように報道されます。ちょっと目を離した間にとか言い訳になりません。ペットもそうです。ちょっと油断した隙に鎖を離れて逃げ出して車にはねられたりします。後悔先に立たず、悔やんでも悔やみきれません。昔、遠藤周作氏のエッセーで「
過保護、なんと素晴しい言葉だろう!」と書いてあったのを読んで気持ち悪くなった事がありました。しかし、今は少しは気持ちがわかる気がします。自分では決して過保護だとは思っていないのですが、命に関しては
過保護で結構だと開き直っています。